昔に書いた文章を、今改めてわかったことを含めて
加筆しました。
ブドウに出来のよるワインの違いについて。
畑の中で、出来の良いブドウ、普通のブドウをわけて、より良いワインを表現したいときは、出来の良いブドウのみでワインにしているものがある。
あとは環境が良いところとそうでないところでブドウの質が変わってくる。
マキコレの生産者はそのブドウを見分ける基準が高くて厳しく、
自分の基準に合わず納得できないもは絶対に使わない。
そしてブドウを造る畑仕事から違います。
ブドウができる前に、収穫量を抑えて、徹底的に間引きをしていて、完璧な完熟を目指して作っている。
その中で、良いものだけを使う。これが収穫量が減るので
勇気がないとほんとできないこと。
こうゆう目に見えない仕事のおかげでナチュラルでピュアなワインになるんですね。
ワインの価格は仕事量を値段にのせていないので、
生産者は、この仕事は自分の求めるクオリティーでは、当たり前なので、わざわざ価格を上乗せはしない。
生産者の最高峰のクラスを飲むと、
みんなが知っているこれは素晴らしいと人気のある
高級ワインと並べて飲んで、僕の感想ですが、
同じ景色を見せてくれる。
価格以上の感動を約束してくれるのが、マキコレワインの上級クラスだと思います。
上級クラスを飲んで、その弟分のクラスを飲んでも
表現の違いを楽しめるので、
キャラクターの幅を知って選ぶのかを
考えるのは、選択肢が増えて楽しい。
一番左の三男(ラプローズカディエールルージュ)と
一番右の長男のクラス(グランキュベ)
を飲み比べると明らかに違いがある。
その間の真ん中のキュベオンブラン・ルージュのワインも甲乙つけがたいぐらい美味しく個性があって素晴らしい。
ラプローズは、2つ以上のブドウをブレンドして造られていて、同じ比率のブドウの配合で作っていなくて、生産者が求める表現で、畑に使うブドウや、ブレンドの配合が変わる。
長男のクラスになると、畑の中でもっとも上質なシラーを厳選して使っています。
上質なシラーは小高い丘に植えられたシラーで、ラングドックは日当たりがきついですが、
小高い丘だといい感じで寒暖差ができるのでゆっくり完熟するので、心地よい酸味が含んだワインになります。そこでできたシラーのみを使ったのがグランキュベ。
味やキャラクターは、三男のクラスは、若いヴィンテージから、早く味わいが開いてくる。優しくて綺麗なキャラクターで、バランスがよくて飲みやすい。
味は長男に比べるとさっぱりしていて、薄いわけではないけど、
長男を知っていると、少し薄く感じる。
でも三男を始めて飲んで、それしか知らないとしたら、
すごく美味しく感じ、果実味もしっかり感じる。
意識して飲み比べることで、感じる差というのがあります。
単純にいうと、長男のクラスは濃いのか?
三男のクラスは薄いのか?
そう単純なものではなく、
長男のクラスは、濃さと繊細さが同時にある感じです。
これは言葉で書いているけど、実際に意識しながら体験するとわかると思います。
濃くて、繊細。対極ある要素が同時に口に広がってくるのは、驚き、感動を与えてくれる。
ワインの上質なものに共通するのは、濃くて繊細だと僕は思っています。
これは、造り手のワインをすべてを飲んで、
比べると、繊細さが区別ができるけど、
一種類だけを飲むとなかなか判断が難しい。
一つのワインを基準をもって、それを意識して
飲んで感じていくと、
違いがわかって楽しくなります。
同じ造り手のワインをいろいろのんで、違いがわかって
それから自分の好きなものを選ぶことができると
自分の選択の世界が広がって面白いのではないでしょうか。
長男のクラスは、晴れの日のワインの価格ですが、
これを知っていると、三男、次男とかをまた知ると
ブドウの出来やブレンドの違いによるワインのキャラクターの違いがわかり面白いです。